kodori

Kodoriヒューマン・ストーリー
亜弓
マギーさんが京都に来てから出会った、大切な友人。それが亜弓さんだ。「亜弓さんはサブカルの人。京都の先斗町 で、クリエイターの人たちが行くカルチャーサロンをやってる。革ジャンとジーパンで店に立つような、ボーイッシュな女性。サバサバっとしてて。東京とかからも、みんなが亜弓さんに会いにくるの。」

亜弓さんは京都の先斗町でスナックを営んでいる。気取らない、飾らない。そして、分け隔てしない。それが亜弓さんのやり方だ。200年続いたお茶屋の端正な空間に、さまざまなバックグラウンドを持つひとたちが夜な夜な集まる。
それでも生きてるし、大丈夫
こんな人生のはずじゃなかったんですよ。でも、あるとき吹っ切れた。いろいろやってたら、この店っていうひとつのかたちになった。今は、来る人みんなが楽しんでたらいいんじゃないの、って。

どん底を1回見てるから。それ以下はないと知ったら、上がるしかない。20代の後半、思うようには全くならへんかった。相談できる人もひとりもいなかった。
だから今、みんなの話を聞いてても、大したことあらへん、大丈夫や、って言えるんですよ。自分の話をして、それでも生きてるし、大丈夫や、って。みんな納得して帰っていく。
考えたってどうしようもない、変わらへんことがある。そうじゃなくて、楽しむことを考えよう、って。
ストリート・スナックのマザー・テレサ
ストリートブランドのスタッフを長くやっていて、お客さんも街のストリートカルチャーを知る人が集まっていたんです。そんなこともあって「ストリート・スナック」って、キャッチコピーみたいになってましたね。
近くで前の店やってたときは、木屋町のマザー・テレサ、って呼ばれてたこともあって。まったくおこがましいんですが、どんな人の話も、とりあえず1回は聞くからかな。とはいえ、言いたいことはどんどん言うし、あかんことはあかん、って、はっきり言いますよ。でも、どんな人でも話してみないとわからないから。間口は広いかもしれない。
人が好きなんだと思う。人が面白い。考えてみたら、接客業しかしたことないです。
店やってると、どの日も始まる前には、どんなストーリーが生まれるのか読めないんです。そこが面白い。良いことも悪いことも。
今の自分にできることを、直感で
1ヶ月後、1年後の自分が何やってるかもわからへん。ずっとそれが続いてきて、人生設計とかしたことないです。ある程度計画したほうがいいよ、と言われたこともあったけど、計画した、とて、思うとおりにはいかへんのですから。先の心配しても仕方ないし、過去を振り返っても変わらない。今の自分にできることを、直感で選んでいく。それしかないです。40歳になってからがめちゃくちゃ楽しかったから、50歳になるのが楽しみなんですよね。